医院ブログ
突然の歯の痛み・詰め物が取れた時、どうする?歯科医が教える「NG行動」と「受診までの手順」

「食事をしていたら、ガリッと嫌な音がして詰め物が取れてしまった」
「夜、布団に入ってから急に歯がズキズキ痛み出した」
予期せぬお口のトラブルは、時間や場所を選ばず突然やってきます。
驚きや痛みでパニックになってしまい、「とりあえず何とかしなければ」と自己判断で間違った処置をしてしまう方も少なくありません。
しかし、この「最初の対応」を間違えてしまうと、本来なら簡単に治せたはずの歯が、大掛かりな治療が必要になったり、最悪の場合は残せなくなったりすることもあります。
たまプラーザむろき歯科・矯正歯科、院長の室木です。
私たちは日々、急な痛みを訴える患者さまの治療にあたっていますが、来院された時には既に「ご自身での処置によって悪化してしまっている」ケースを目の当たりにし、歯がゆい思いをすることがあります。
この記事では、歯科医師の視点から、トラブルが起きた瞬間にまずすべきこと、絶対に避けるべきNG行動、そして当院での応急処置の流れについて、分かりやすく解説します。
まずは深呼吸をして、この記事を参考に落ち着いて行動してください。
目次
- 1. 焦らないで。まずは「現状」をセルフチェック
- 2. 痛みが強い時に「やっていいこと」「ダメなこと」
- 3. 外れた詰め物は「捨てない・つけない」が鉄則
- 4. 「歯が欠けたかも?」ヒビや亀裂のサイン
- 5. 我慢は禁物。すぐに受診すべき危険な症状
- 6. 予約から来院まで。スムーズに受診するために
- 7. 当院の応急処置。まずは「痛み」と「不安」を取り除く
- 8. よくある質問にお答えします
- 9. 院長のこだわり。「その場しのぎ」で終わらせない治療
- 10. まとめ:トラブルこそ、お口を見直すチャンスに
1. 焦らないで。まずは「現状」をセルフチェック
トラブルが起きた時、まずはご自身の状況を冷静に観察することが、的確な診断への第一歩となります。
「痛い!」と感じたら、以下のポイントを確認してみてください。これらをメモしておいていただけると、受診時の診断が非常にスムーズになります。
- いつから痛むか: 食事中から? 何もしていない時から?
- どんな痛みか: ズキズキ脈打つような痛み? 冷たいものがしみる鋭い痛み?
- 詰め物が取れた場合: どこの歯か? 取れた物は手元にあるか?
- 違和感の種類: 噛むと沈むような感じがするか? 歯が浮いている感じがするか?
口の中を軽く水でゆすぎ、食べカスなどを取り除いて清潔にしましょう。外れた詰め物がある場合は、洗ってティッシュなどに包むのではなく、「小さなケースやチャック付きの袋」に入れて保管してください(ティッシュだと誤って捨ててしまうことが多いためです)。
2. 痛みが強い時に「やっていいこと」「ダメなこと」
痛みの原因は、虫歯の進行による神経の炎症、歯周病による歯茎の腫れ、噛み合わせの負担など様々です。
原因が特定できていない段階で重要なのは、「刺激を与えないこと」です。
【やっていいこと(推奨)】
- 患部を安静にする: 痛い側の歯で噛まないようにしてください。
- 市販の痛み止めを飲む: ロキソニンなどの鎮痛薬は一時的な痛みの緩和に有効です。ただし、あくまで対症療法ですので、薬が効いている間に歯科医院へ連絡してください。
- 軽く冷やす: ズキズキと熱を持っているような痛みや腫れがある場合、頬の外側から濡れタオルなどで「気持ちいい程度」に冷やすと楽になることがあります。
【やってはいけないこと(NG)】
- 患部を触る: 気になって指や舌で触ると、細菌感染のリスクが高まります。
- 氷で直接冷やしすぎる: 血行が悪くなりすぎて、治癒が遅れたり、逆に痛みが強くなったりすることがあります。
- 患部に薬を詰める: 歯の穴に正露丸を詰めたり、アルコール消毒したりするのは、粘膜を傷める可能性があるため避けてください。
- お酒を飲む・激しい運動・長風呂: 血行が良くなると、炎症性の痛み(ズキズキする痛み)は増大します。
3. 外れた詰め物は「捨てない・つけない」が鉄則
ここが最も重要です。外れてしまった詰め物や被せ物(補綴物)は、状態によっては「再利用(そのまま付け直す)」ことが可能です。
しかし、以下の2つのNG行動をしてしまうと、再利用ができなくなるばかりか、歯を削る量が増えてしまいます。
① 瞬間接着剤(アロンアルファなど)で自分でつけない
これだけは絶対におやめください。
市販の接着剤は歯科用とは成分が全く異なります。一度つけてしまうと、医院で剥がす際に接着剤ごと歯を削り取らなければならなくなります。また、ズレて接着されると噛み合わせがおかしくなり、歯が割れる原因にもなります。
② 詰め物の穴を自分で塞がない
ドラッグストアなどで売っている「一時的な詰め物(仮封材)」も、診断前にはおすすめしません。中で虫歯が進行していても気づけなかったり、取り除く際に痛みを伴ったりすることがあるからです。
外れたものは、「そのままの状態で」お持ちください。それが一番の正解です。
4. 「歯が欠けたかも?」ヒビや亀裂のサイン
詰め物が取れたわけではないのに、「硬いものを噛んだらピキッと痛みが走った」「噛むたびに鋭い痛みがある」という場合、歯に目に見えないヒビ(亀裂)が入っている可能性があります。
これは「歯根破折(しこんはせつ)」の前兆かもしれません。
無理に使い続けると、ヒビが広がって歯が真っ二つに割れてしまい、抜歯以外に手がなくなってしまうこともあります。
違和感がある場合は、その歯を使わないようにして、早急にご相談ください。
5. 我慢は禁物。すぐに受診すべき危険な症状
以下の症状がある場合は、事態が急速に悪化しているサインです。「様子を見よう」と思わず、当日の受診を強く検討してください。
- 痛み止めを飲んでも効かないほどの激痛がある
- 夜も眠れないほどズキズキする
- 顔が腫れてきた、口が開けにくい
- 発熱(37.5度以上)や倦怠感を伴う
- 転んで歯が抜けた、グラグラしている
これらは、細菌感染が顎の骨や周囲の組織に広がっている可能性があり、早急な処置(抗生剤の投与や膿を出す処置)が必要です。
6. 予約から来院まで。スムーズに受診するために
当院では、こうした急なトラブルでお困りの方のために、可能な限り当日対応ができるよう努めています。
WEB予約が埋まっている場合でも、緊急度に応じて調整できることがありますので、まずは一度お電話で状況をお知らせください。
ご来院の際は、以下の準備をしていただけるとスムーズです。
- 外れた詰め物: 必ずお持ちください。
- お薬手帳: 現在服用中のお薬や、過去にアレルギーが出たお薬の情報は、安全な処置のために必須です。
- 問診票への記入: 妊娠中・授乳中の方や、持病をお持ちの方は必ず受付でお伝えください。レントゲン撮影や処方薬に配慮いたします。
7. 当院の応急処置。まずは「痛み」と「不安」を取り除く
来院されましたら、まずは詳しくお話をうかがい、レントゲンや必要に応じて歯科用CTを用いて診断を行います。
「とりあえず削る」ことはしません。痛みの原因がどこにあるのかを突き止めることが最優先です。
【詰め物が外れた場合】
詰め物の状態が良く、中の虫歯も軽度であれば、消毒をしてそのまま「再装着」します。これが最も歯への負担が少ない方法です。
虫歯が進行していたり、詰め物が変形していたりする場合は、虫歯を除去して仮の蓋をし、後日新しく作り直す計画を立てます。
【痛みが強い場合】
神経の炎症が原因であれば、麻酔をして神経の圧力を抜く処置や、噛み合わせを調整して歯への負担を減らす処置を行います。
膿が溜まっている場合は、切開して膿を出し、抗生剤を処方して炎症を鎮めます。
いずれの場合も、まずは「その日の痛みと不安を取り除くこと」をゴールに応急処置を行います。
8. よくある質問にお答えします
Q. 予約の時間まで痛みに耐えられません。
A. 我慢せず、市販の痛み止めを服用してください。「痛くなりそうだな」という段階で早めに飲むのが効果的です。
Q. 外れた詰め物を間違って捨ててしまいました。
A. 捨ててしまった場合は、新しく作り直すことになります。型取りから行いますので、少し回数はかかりますが、より適合の良いものを作るチャンスとも言えます。
Q. 治療費はどれくらいかかりますか?
A. 保険診療の範囲内であれば、初診料・検査料・応急処置料を含めて、3割負担の方で3,000円〜5,000円程度が目安です(処置内容により前後します)。
9. 院長のこだわり。「その場しのぎ」で終わらせない治療
「痛みが取れたから、もういいや」と通院をやめてしまう方がいらっしゃいますが、これは非常に危険です。
応急処置はあくまで「一時的な対応」に過ぎません。詰め物が外れたということは、その下に虫歯があったり、噛み合わせのバランスが崩れていたりする「根本的な原因」があるはずです。
当院では、応急処置で痛みを落ち着かせた後、「なぜこうなったのか」を必ず検証します。
そして、二度と同じトラブルを繰り返さないよう、精密な詰め物の設計や、噛み合わせの調整、そして定期的なメンテナンスへとつなげていきます。
「とりあえず今の痛みを何とかしたい」という気持ちに応えるのはもちろんですが、「一生自分の歯で噛めるようにしたい」という患者さまの願いを叶えることが、私たち歯科医師の本来の役割だと考えています。
10. まとめ:トラブルこそ、お口を見直すチャンスに
急なトラブルは誰にとっても嫌なものです。しかし、それは体が発した「SOS」であり、お口の健康を見直すための重要なきっかけでもあります。
自己流の処置で悪化させてしまう前に、専門家の手を借りてください。適切な初期対応ができれば、歯を守れる確率は格段に上がります。
たまプラーザむろき歯科・矯正歯科では、急な痛みやトラブルにも柔軟に対応できる体制を整えています。
「たまプラーザで急な歯の痛みに困っている」「詰め物が取れてしまって不安だ」という方は、まずは当院へご相談ください。
あなたの不安を取り除き、安心して噛める生活を取り戻すために、私たちが全力を尽くします。
少しでも参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
監修者
北海道大学歯学部を卒業後、恵愛歯科および笠原歯科に勤務。その後、笠原歯科人形町で院長として勤務し、1998年にむろき歯科医院を開業、さらに分院としてふぁみりあ歯科を開業
【略歴】
- ・北海道大学歯学部卒業
- ・恵愛歯科(東京都新宿区)勤務
- ・笠原歯科(東京日本橋蔵前本院)勤務
- ・笠原歯科人形町分院長
- ・むろき歯科医院開院
- ・医療法人社団 貴歯会設立 理事長就任
- ・分院 ふぁみりあ歯科開設
- ・北海道大学歯学部関東同窓会 広報理事
【所属団体】
- ・ITI インプラントAuthorization 取得
- ・ITI member
- ・ITIインプラントスペシャリスト認定
- ・日本口腔インプラント学会会員
- ・厚生労働省認可 社団法人日本歯科先端技術研究所会員
- ・同インプラント100 時間コース修了
- ・同インプラントフェロー認定
- ・インプラントスタディーグループ AOS 理事
- ・韓国KyungHee 大学
- ・Adavance surgery course 修了
- ・インビザライン Authorization取得
- ・アチーブメントテクノロジー
- ・スタンダードコース、ダイナミックコース、ダイナミックアドバンスコース、ピークパフォーマンスコース、ボースウィンマネージメント受講
- ・アシスタントプロスピーカー認定
たまプラーザ駅徒歩2分の歯医者・矯正歯科
TEL:045-912-2633
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