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歯石取りの適切な頻度とは?痛みを抑えてお口の健康を保つための通院ガイド

「歯石取りはチクチクして痛いから苦手」「毎日しっかり歯磨きをしているから、わざわざ行く必要はないのでは?」

このように考え、つい歯科医院への足が遠のいてしまっている方は少なくありません。痛みへの恐怖や、日々の忙しさから後回しにしてしまうお気持ち、一人の人間としてとてもよく分かります。

 

しかし、毎日のセルフケアだけでは落としきれない汚れが積み重なると、やがて「歯石」となり、お口の健康を密かに、そして確実に脅かしていきます。この記事をお読みいただければ、ご自身に合った適切な通院頻度と、痛みを和らげるための歯科医院の取り組みが分かり、安心してクリーニングに通うための第一歩を踏み出せるはずです。

今回は、いつまでもご自身の歯で美味しく食事を楽しんでいただくために欠かせない「歯石取り(スケーリング)」について、歯科医師の視点から詳しくお話しさせていただきます。

 

目次

 

1. なぜ歯石取りが必要なの?放置するリスクとは

そもそも「歯石」とは何なのでしょうか。
お口の中に残った食べかすをエサにして細菌が繁殖したものを「プラーク(歯垢)」と呼びます。このプラークは、言ばば細菌の塊です。プラークの段階であれば、日々の歯磨きで落とすことができます。しかし、磨き残したプラークが唾液中のカルシウムなどと結びつくと、わずか2〜3日で石のように硬い「歯石」へと変化してしまいます。

 

一度歯石になってしまうと、どんなに一生懸命歯ブラシで磨いても、ご自身の力で落とすことはできません。
歯石の表面はザラザラしているため、そこにさらに新たなプラークが付着しやすくなり、細菌がどんどん増殖していく悪循環に陥ります。これを放置すると、細菌が出す毒素によって歯ぐきが腫れ、歯を支えている骨が溶けてしまう「歯周病」へと進行します。
つまり、歯石取りは単に歯を綺麗にするためのものではなく、歯周病を防ぎ、将来歯が抜け落ちてしまうのを防ぐための「治療」であり「予防」なのです。

 

2. 歯石取りの適切な頻度はどのくらい?

「どのくらいのペースで通えばいいですか?」というご質問をよくいただきます。
結論から申し上げますと、お口の状態やセルフケアの技術、唾液の性質によって適切な頻度は異なります。ここでは、3つの目安をご紹介します。

 

一般的な目安は「3ヶ月〜半年に1回」

多くの方にお勧めしているのが、このペースです。毎日丁寧に歯磨きをしていても、歯と歯の間や歯周ポケット(歯と歯ぐきの境目の溝)には、どうしても少しずつ汚れが溜まってしまいます。歯石が蓄積し、歯周病菌が悪さを始める前のタイミングでリセットするために、3〜6ヶ月ごとのご来院が理想的です。

 

1〜2ヶ月ごとのこまめなケアが必要な方

すでに歯周病が進行している方や、歯石が付きやすい体質(唾液の成分によるもの)の方、ご自身でのブラッシングが少し苦手な方には、1〜2ヶ月という短い間隔での通院をご提案することがあります。また、糖尿病などの全身疾患をお持ちの方や、喫煙習慣がある方も、歯周病が重症化しやすいため、こまめなプロのケアが必要です。

 

1年に1回でも問題ない方の特徴

ごく少数ですが、毎日のセルフケア(フロスや歯間ブラシを含む)が完璧にできており、元々虫歯や歯周病のリスクが非常に低く、唾液の質的にも歯石が付きにくい方がいらっしゃいます。そのような方は、1年に1回の検診とクリーニングでも良い状態を保てることがあります。ただし、自己判断は危険ですので、必ず歯科医師や歯科衛生士の診断を受けてご自身のペースを把握してください。

 

3. 「歯石取りは痛い」と感じる原因と当院の配慮

「歯石取り=痛い、血が出る」というイメージから、受診をためらっている方も多いでしょう。では、なぜ痛いと感じるのでしょうか。

 

痛みの主な原因は「歯ぐきの炎症」と「知覚過敏」

最も多い原因は、歯石に付着した細菌によって歯ぐきに「炎症」が起きていることです。炎症が起きている歯ぐきは、少し触れただけでも痛みを感じやすく、出血しやすくなっています。
また、歯ぐきが下がって歯の根元が露出している場合、その部分はエナメル質で守られていないため、器具の振動や冷たいお水が「知覚過敏」としてキーンとした痛みを引き起こすことがあります。

 

痛みを和らげるための当院のアプローチ

当院では、患者様が少しでもリラックスしてケアを受けられるよう、様々な配慮を行っています。
まず、超音波スケラー(微細な振動で歯石を砕いて落とす器具)と、手用のスケーラーを患者様のお口の状態に合わせて細かく使い分けます。知覚過敏が強い部分には、振動の強さやお水の温度を調整し、刺激を最小限に抑えます。
また、歯ぐきの炎症が強く、どうしても痛みが我慢できない場合には、表面麻酔(塗るタイプの麻酔)などを使用し、痛みを感じにくい状態で処置を行うことも可能です。「痛い時は無理をしない」という方針を徹底しておりますので、少しでも不快感があれば、どうぞ遠慮なくスタッフにお声がけください。

 

4. 毎日のセルフケアで歯石の付着を防ぐポイント

歯科医院でのプロフェッショナルケアと同じくらい重要なのが、ご自宅での毎日のセルフケアです。歯石の元となるプラークを、石灰化する前にしっかりと落とすことが最大の予防になります。

 

歯ブラシだけでは、歯と歯の間の汚れは6割程度しか落とせないと言われています。残りの汚れを落とすためには、「デンタルフロス」や「歯間ブラシ」の使用が欠かせません。1日1回、できれば就寝前の丁寧なケアに取り入れてみてください。
また、当院では患者様一人ひとりのお口の形や癖に合わせた、最適なブラッシング方法の指導も行っています。「正しい磨き方」を身につけることが、一生の健康の財産になります。

 

5. まとめ|プロのケアで一生ものの歯を守りましょう

歯石は、誰の口の中にも知らず知らずのうちに溜まっていくものです。そして、一度できてしまった歯石は、プロの専用器具でなければ取り除くことができません。
「痛いかもしれない」「時間がない」と先延ばしにすればするほど、歯石は硬くなり、歯ぐきの炎症も進んで、いざ治療をするときに余計に痛みや時間がかかる結果となってしまいます。

 

定期的なクリーニングは、虫歯や歯周病の「早期発見・早期治療」に繋がるだけでなく、お口の中がサッパリして、とても気持ちの良いものです。美容院で髪を整えるような感覚で、ぜひお口の健康のためのメンテナンスを生活習慣の一部に取り入れてみてください。

 

たまプラーザで痛みに配慮した歯石取りや、予防歯科についてのご相談なら、「たまプラーザむろき歯科・矯正歯科」へお任せください。
私たちが、あなたの「生涯通えるかかりつけ医」として、健康な笑顔を守るサポートを全力でさせていただきます。どうぞお気軽にご来院ください。

 

少しでも参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます。

 

監修者情報

たまプラーザむろき歯科・矯正歯科 理事長 室木 貴行

理事長

室木 貴行 | Muroki Takayuki

北海道大学歯学部を卒業後、恵愛歯科および笠原歯科に勤務。その後、笠原歯科人形町で院長として勤務し、1998年にむろき歯科医院を開業、さらに分院としてふぁみりあ歯科を開業。

【所属団体】

たまプラーザむろき歯科・矯正歯科

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