インプラント治療・入れ歯治療
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たまプラーザの歯医者で失った歯の機能回復を検討されている方へ。
インプラント/入れ歯(部分・総義歯)という複数の選択肢のメリットと留意点を丁寧に比較し、
生活背景や全身状態も含めた現実解をご提案します。
インプラント治療について

インプラント治療は、失われた歯を補う方法の一つです。従来は、欠損部の両隣を削ってブリッジにしたり、隣在歯に金属のバネを掛ける部分入れ歯で対応することが一般的でした。ただ、支えにする歯へ負担や切削が生じる場合がある――その観点から、インプラントは周囲の歯を支えにしない独立した設計ができるため、残っている歯を守る発想(予防の延長)として選択肢になり得ます。
とはいえ、インプラントが常に最善ということではありません。歯を失った原因(むし歯・歯周病・破折・外傷・咬合・清掃習慣 など)を見極め、原因への対策を並行して行わなければ、治療を重ねても同じトラブルを招きかねません。私たちは、インプラントが適していると判断できるケースが少なくないと考えていますが、原因の是正→設計→外科→維持という一連の流れを無理のない計画で進めることを大切にしています。
症例の難易度は、骨量・骨質・全身状態・咬合・清掃性などで大きく変わります。1999年の導入以来、私たちは検査・設計・手術・メンテナンスのそれぞれを見直し続けてきました。術前には必要に応じて歯科用CTで立体的に診査し、生体モニタリング下で安全に配慮して処置を行います。緊張が強い方には笑気などの鎮静の併用も検討できます(適応は個別に判断します)。
このように、インプラントは周囲の歯を守る手段である一方、長期維持には清掃と定期メンテナンスが不可欠です。装置や材料の名称よりも、その方に合う計画と運用が結果を左右します。納得のいく比較・検討のうえで治療を選びましょう。
当院の
インプラント治療の特徴
インプラント治療の
豊富な経験と実績

当院の担当医はインプラント診療に継続して取り組んできた歯科医師です。骨量が限られる・骨質が軟らかいなど難易度が上がるケースでも、無理をせず段階的に方針を立て、必要に応じて骨造成や連携を検討します。審美的配慮が求められる部位では、歯ぐきの形・厚み・清掃性まで含めて設計します。なお、特定の結果を保証するものではなく、効果や期間には個人差があります。利点と同じだけ、限界やリスクも事前に共有して進めます。
技術・学術を
日々学ぶ姿勢

院長の室木 貴行は、日本口腔インプラント学会や(ITI)International Team for Implantologyといったインプラント治療を専門に行う海外最大級のスタディーグループでインプラント100 時間コースなどを修了し学術や技術を学びました。
日本国内問わず海外の技術知識を取り入れ予防・審美の観点から患者さまの口腔内の機能回復また、要望を叶える治療方法の1つとして患者さまへ治療をご提供致します。今後も現状に満足することなく、学術を日々学んでいます。
安心して
インプラント治療を行う為の
丁寧に分かりやすい治療説明

一人ひとりの患者様の不安を少しでも取り除けるよう、カウンセリングの時間をたっぷり取り、分かりやすく丁寧な治療方針のご説明をさせていただきます。
インプラントコーディネーターではなく、国際口腔インプラント学会所属の院長がインプラントについて、詳しくご説明します。
患者様にとってインプラントは手術を伴う大きな負担のある治療です。
患者様が納得できないまま、インプラント手術を予定し、進めるようなことはありません。
患者様が治療に納得し、満足いただけるような治療に努めます。
診査機器・衛生管理について
必要に応じて歯科用CTで神経・血管・上顎洞の位置や骨量を立体把握し、口腔内スキャナーや写真と合わせて設計します。
滅菌はディスポーザブル中心の運用で、トレーサブルな衛生管理を徹底。
設備の写真や詳細は院内ツアーをご覧ください。→ 院内ツアーはこちら
手術時の配慮(麻酔・鎮静)
手術は多くが局所麻酔で十分対応できますが、緊張が強い方には笑気の併用など、負担を減らす方法を個別に検討します。処置時間は本数や骨造成の有無で変わり、術後は腫れ・痛みが数日出ることがあります。お薬の飲み方・食事・清掃の再開タイミングまで、紙面でわかりやすくお渡しします。 必要に応じて歯科用CT・口腔内スキャナー等で三次元的に評価し、滅菌・ディスポーザブル中心の衛生管理を徹底します。
設備の詳細は院内ツアーをご覧ください。→ 院内ツアーはこちら
なぜインプラント治療を
選ぶのか?
私たちの歯は上下7本×左右(計28本)が基本で、親知らずを含めると最大32本。そのうち1本でも失うと、空いたスペースへ隣の歯が傾く・飛び出す(挺出)などの変化が起こり、清掃性の低下や噛み合わせの偏りが連鎖しやすくなります。早い段階で適切な方法で補うことは、残っている歯を守るための予防でもあります。
一方で、補い方は一つではありません。隣在歯を支えにするブリッジ、取り外し式の部分入れ歯、そして周囲の歯に頼らず独立させるインプラント。それぞれに長所と留意点があり、生活や全身状態、清掃習慣まで含めて現実的な選択を行うことが大切です。
最初の1本を失う年齢調査
統計では、「最初の1本を失う」経験は決してまれではありません。
たとえば歯科疾患実態調査(平成23年)では、
25歳~34歳 | 17.4% |
---|---|
35歳~44歳 | 23.5% |
45歳~54歳 | 46.2% (※内、19本以下の人が5.1%) |
55歳~64歳 | 74.2% (※内、19本以下の人が18.7%) |
65歳~74歳 | 83.8% (※内、19本以下の人が39.6%) |
という報告があります。年代が上がるにつれ欠損の経験率が増加し、生涯のどこかで多くの方が1本以上の歯を失うという現実が見えてきます。欠損を放置すると噛み合わせの変化→清掃のしづらさ→むし歯・歯周病の再発という負の循環に入りやすく、早期に適切な方法で補うことが将来の治療回数・負担を減らす一助になります。
歯を失う主な原因としては、歯周病(41.8%)、むし歯(32.4%)、歯の破折(11.4%)、その他(14.4%)というデータが同調査にあります。歯周病で歯が破折することは少ないため、破折の多くはむし歯→神経の治療→歯根が脆くなる流れが背景にあると考えられます。そう捉えると、歯周病(41.8%)と、むし歯+破折(計43.8%)はほぼ同規模。つまり歯ぐきの健康管理とむし歯リスク管理の両輪が必要だという示唆です。
毎日みがいているのに――という方も少なくありません。実際には歯間・歯ぐきのキワに汚れが残りやすく、フロス・歯間ブラシの併用や定期的なプロケアまで含めた“予防の設計”が歯の寿命を左右します。こうした背景から、隣在歯を削らない・支えにしないという観点で、インプラントを選択肢に入れる場面が出てきます(常に最適とは限らず、個別に判断します)。
デメリット
- ➤ 適合の個人差:顎の形・粘膜・唾液・筋の動きにより、合いやすさに差があります。調整を複数回要するのが一般的です。
- ➤ 破損・変形:落下・乾燥・高温でひび割れ・変形のリスク。修理や再製作が必要になることがあります。
- ➤ 見た目・発音・味温度感の変化:慣れるまで違和感が生じます。食材の選び方と練習で軽減することが多いです(個人差あり)。
- ➤ 清掃負担:毎食後に外して洗う必要があり、寝るときは外すのが基本です。
いずれも必ず起こるわけではありません。起こり得る可能性としてご理解いただき、調整とメンテナンスで付き合っていきます。
インプラント治療の流れ
STEP01 検査と準備
まずはご希望の確認から。見た目・噛みやすさ・スピード・費用・外科の可否など優先順位を言語化します。そのうえで、
- ・ レントゲン/CTで骨の高さ・厚み・神経や上顎洞との位置関係を把握
- ・ 口腔内写真で清掃状況や歯ぐきの炎症を可視化
- ・ 病歴・内服薬を確認し、必要なら主治医と連携
- ・ 歯型取り/スキャンで咬合とスペースを評価
- ・ 歯周基本治療・むし歯治療で炎症をコントロール
- ・ 喫煙・食いしばりがある場合は禁煙支援やナイトガードを検討
準備段階で原因への対策を打っておくことが、長期の安定につながります。
STEP02
治療計画とカウンセリング
欠損部位・骨量・咬合から本数・位置・角度、上部構造(かぶせもの)の形態を逆算して設計。ブリッジ・入れ歯という代替案も同じ資料で比較し、費用・期間・通院回数・起こり得る副作用まで書面と口頭で丁寧に共有します。同意書・持ち帰り資料を用意し、ご自宅での再検討も歓迎です。術前には食事・服薬・衛生の注意点や、鎮静の可否もあわせてご説明します。
STEP03 インプラントオペ
オペは日帰りが一般的です。局所麻酔下で滅菌環境のもと処置を行い、必要に応じて笑気などを併用します。終了後はガーゼ圧迫で止血し、内服薬・冷却・安静、うがい・飲酒・運動などの注意点を再確認。通常は翌日に消毒、1週間前後で抜糸を行います(内容により変動)。
STEP04
治癒期間と人工歯製作
骨とインプラントが結合する期間はおよそ1〜6か月(部位・骨質で差があります)。必要に応じて仮歯で見た目と発音をサポートし、負担を抑える咬合調整を行います。結合が確認できたら、型取り/スキャンを行い、噛み合わせの高さ・接触点を丁寧に調整しながら上部構造を製作します。清掃性を高める形態を心がけ、歯間ブラシ・フロスの通過性もこの段階で確認します。
STEP05
人工歯の装着・調整
完成したカスタムメイドの人工歯を装着し、噛み合わせ・形態を微調整。装着後にはレントゲン・写真で記録を取り、セルフケアの要点(清掃順・道具・交換時期)を再確認します。使用初期は硬い/粘着性の高い食材を控え、馴化にあわせて戻していきます。その後は定期メンテナンスへ。初期は1〜3か月、落ち着けば3〜6か月を目安に、周囲の歯ぐき・骨・ネジの緩み・清掃状態をチェックします。
よくあるトラブルと初期対応
- ➤ 上部構造(かぶせもの)がカタつく・異音がする:スクリューの緩みやセメントの劣化の可能性。使用を控え、早めに受診してください。放置すると破損リスクが上がります。
- ➤ 歯ぐきが腫れて出血・違和感:インプラント周囲の炎症のサイン。自己判断で強く磨くより、早めのクリーニングと指導が有効です。セルフケアはやさしく回数を増やす方針に切り替えます。
- ➤ 打撲・転倒で強く当てた:上部構造やアバットメントのダメージの可能性。触らずにご連絡を。写真が撮れれば状況把握に役立ちます。
- ➤ しびれ感が続く・感覚の変化:術後すぐは一過性のこともありますが、持続する場合は必ず相談してください。
よくある質問(インプラント治療)
A. 多くは局所麻酔で痛みをコントロールできます。術後は腫れ・痛みが数日出ることがあり、処方薬・冷却・安静で落ち着くことが一般的です。痛みのピークは48〜72時間と言われ、そこを越えると徐々に楽になる傾向があります(個人差があります)。
A. 清掃・メンテナンス・噛み合わせ・全身状態・喫煙などにより大きく異なります。長く快適に使うには、定期メンテナンスとホームケアが主役です。私たちは、清掃しやすい形態設計と、通いやすい現実的な間隔での維持管理を重視しています。
A. 感染が落ち着いていること、初期固定が十分であること、噛み合わせのコントロールが可能であることが前提です。条件が揃えば選択肢になりますが、骨欠損が大きい・炎症が強い・咬合力が過大な場合は、段階的に進めるほうが安全です。
A. 喫煙は治癒・結合・周囲炎のリスクを高めます。禁煙・節煙の支援策を含め、リスクと対策を事前にご説明します。
A. 主治医と連携して把握したうえで、時期を調整したり代替案をご提案することがあります。検査値や内服の種類によっては、延期や別法をご案内することがあります。
A. 基本的な診査・クリーニング・周囲炎の評価は対応可能なことが多いです。装置の仕様によりパーツ入手や工具が必要な場合があるため、治療記録やパスポート等があればご持参ください。
A. 受けられるケースが一般的ですが、インプラントがある旨を必ず申告してください。撮影条件により画像に影響が出る場合があります。
入れ歯治療
部分入歯について

部分入れ歯は、むし歯・歯周病・外傷などで失われた歯と歯ぐきの形を補う取り外し式の装置です。基本構成は、歯にかけるバネ(クラスプ)、噛むための人工歯、歯ぐきに乗る義歯床(ピンク色の土台)。会話や食事の最中に外れにくく安定させるうえで、クラスプの設計と当て方が要になります。
ブリッジが残った歯に全荷重を預けるのに対し、部分入れ歯はクラスプの歯+粘膜で力を分散できます。これにより、残存歯の負担を抑えやすいという側面があり、残り1本でも支えにして大きな欠損を補える場合があります(適応は個別に評価)。
素材と設計(保険/自費の考え方)
- ➤ レジン床義歯(保険適用):床が樹脂製。修理・裏打ち(リベース/リライニング)が比較的しやすい反面、強度確保のため厚みが出やすい設計になります。
- ➤ 金属床義歯(保険適用外/一部条件により取扱いが異なる場合あり):床の主要部を金属にすることで薄くでき、熱を伝えやすいため食事の温度感が伝わりやすい傾向。設計上、裏打ちが難しいケースがあります(可否は設計と状態によります)。
どちらが“優れている”ではなく、お口の状態・優先順位(違和感・清掃性・修理性・見た目)・費用で現実的に選びます。特定の結果を保証するものではありません。
製作と調整の現実
新しい義歯は、頬・舌・唇が装置を「異物」として認識するため、一定の慣れが必要です。装着後は数回の調整で痛点を減らし、発音と咀嚼の練習を重ねていきます。設計によって金属が見えにくい工夫も検討できます。
総入れ歯について

すべての歯を失った場合に用いるのが総入れ歯です。人工歯+義歯床で構成され、粘膜への吸着と筋圧(舌・頬・口唇の動き)を利用して安定させます。骨の形や唾液量、舌・頬の動きに個人差があり、採得→試適→調整を段階的に重ねて仕上げます。
素材は、レジン床(保険適用)と、条件によって扱いが異なる金属床(保険適用外が一般的/一部条件で異なる取扱いも)があります。金属床は薄くて熱が伝わりやすいため装着感に寄与する一方、裏打ち(リライニング)の可否は設計と状態に左右されます。適切な選択は、顎の形・粘膜の厚み・唾液・発音・食習慣のヒアリングを含め、総合的に判断します。
使い始めの注意と慣れ
新義歯は粘膜が薄い部位に痛みが出ることがあります。柔らかい食事から始め、小さく切り、両側でゆっくり噛む練習を。頬や舌の動きが慣れるにつれて安定が高まります。必要に応じて粘膜調整材を用いて、慣らし期間を無理なく過ごします。
入れ歯を使用するにあたり、とても大切なのが清掃です。毎食後必ず外して、適切な清掃を行ってください。また、就寝時は外すようにし、粘膜部分を休ませてください。外した入れ歯は、必ず水中に保管してください。入れ歯を水中に入れないと、プラスチックの部分が乾燥し、変形してしまうこともあります。
デメリット
- 装着初期は違和感・痛み・発音のしづらさが生じることがあります。
- 食事の種類・咀嚼の慣れが必要です。
- 清掃・保管方法を誤ると、口内炎・義歯性口内炎の原因になります。
入れ歯製作の流れとメンテナンス
入れ歯の製作の流れ
1)診査・設計:欠損の部位、残存歯の状態、顎堤(あごの土手)の形、清掃力を評価。
2)型取り・噛み合わせ採得:精密な型と咬合の高さ・位置関係を記録。
3)試適:歯の並び、発音、見え方を確認し、微修正。
4)装着:当たりの強い部位を削合し、清掃・着脱の練習を行います。
5)調整:数回の調整で痛みやガタつきを減らし、慣れを支援。
6)メンテナンス:初期は1〜3か月、以降は3〜6か月で適合・清掃・咬合を点検。状態次第で裏打ち(リライニング)/再製作を検討します。
慣れるためのステップ
- 食事:やわらかい→普通へ。小さく切る/両側で噛む→一口量を増やすの順に段階を上げます。
- 発音:鏡の前でサ行・タ行をゆっくり練習。読み上げが効果的です。
- 装着時間:最初は起きている間のみ。寝る前に外して粘膜を休ませる習慣を。
- 通院:痛い所を我慢しないで早めに調整へ。自己調整はNGです。
清掃と保管(実践編)
- 毎食後に外す:流水下で義歯専用ブラシ+義歯洗浄剤(指示に従って使用)。歯みがき粉は研磨で傷の原因になるため避けます。
- 就寝時は外す:水中保管が基本。乾燥は変形の原因になります。
- 口腔内の清掃:残存歯はフロス・歯間ブラシも併用。粘膜はやわらかいブラシでやさしく。
- 熱湯・漂白剤NG:変形・変色の原因に。洗浄剤は指定濃度・時間を守ります。
よくある調整と修理
- 当たり痛:粘膜の当たる面を点で削合。材料を足して癒着を改善することも。
- 緩み・ガタつき:咬合調整や裏打ち(リライニング)で適合を回復。
- 割れ・欠け:レジン追加や歯の付け替えで修理可能なことが多い(設計・破損部位による)。
- 金属床の修理:設計により可否が異なるため、都度評価します。
よくある質問(入れ歯)
A. 数日〜数週間で日常会話、食事は数週間で慣れることが多いですが個人差があります。調整で痛点と噛み方を整えるとスムーズです。
A. 常用は推奨しません。一時的な安定補助として使うことはありますが、適合改善(調整・裏打ち)が優先です。
A. 設計で金属が見えにくい工夫ができる場合があります(具体方式は割愛)。適応はお口の状態と優先順位で判断します。
A. 瞬間接着剤での自己修理はNG。応急的に装着を控え、できるだけ早く受診してください。可能なら破折片をそのまま保管を。
初診相談のご案内(CTA)
まずは現在地の把握から。写真・必要に応じてCTで骨の形・神経や上顎洞との位置関係を確認し、インプラント/ブリッジ/入れ歯の選択肢を同じ目線で比較します。費用・期間・通院回数・想定される副作用やリスクを書面でもお渡しします。
お持ちいただきたいもの:保険証・お薬手帳、これまでの資料(お持ちであれば)、普段の清掃道具。
所要時間:目安30〜60分(内容により変わります)。
疑問や不安はその場で遠慮なくご相談ください。無理のない計画で、一緒に最適解を探します。